【成功事例アリ】アプリマーケティングとは?分かりやすく徹底解説

2022年1月31日

スマホ普及率の上昇に伴い、急激に市場が拡大しているのがアプリです。Nielsen の調査によると、日本のスマホユーザーの利用時間のうち92% をアプリに費やしていることが分かりました。そのため、近年、多くの企業が店舗や企業への集客のためにアプリマーケティングを取り入れており、ビジネスにおける重要性が高まっています。アプリマーケティングに興味をお持ちの方も多いのではないでしょうか?そこで、本記事では、アプリマーケティングの基礎知識からアプリ利用率を上げる施策まで成功事例を交えながらご紹介します。

アプリマーケティングとは?

アプリマーケティングとは、タブレットやスマートフォンのアプリを使って、消費者と接点を作り出し、商品やサービスの購入につなげるマーケティング手法のことを指します。

アプリマーケティングは、いま注目を集めているsnsマーケティングやSEO・Web広告と同じデジタルマーケティングの一つです。
アプリマーケティングの手法を活かすには、まずアプリマーケティングが注目されている背景や特徴を十分に理解しておく必要があります。

アプリマーケティングが必要となった背景

数字で見る日本のスマホ・アプリ事情

総務省の令和元年(2019年)通信利用動向調査で、スマートフォンの世帯保有率が83.4%と初めて8割を越えたことが分かりました。そのうち個人保有率は67.6%で、世帯保有率、個人保有率ともに年々増加しています。


また、ニールセンデジタル株式会社の「ニールセン モバイル ネットビュー(Nielsen Mobile NetView) 」のデータ調査によると、2019年12月の日本におけるスマートフォン利用時間の92%をアプリが占めているという結果が分かりました。

2018年同月の調査と比較するとアプリの利用割合は8%増加しており、アプリのマーケティング担当者やアプリ開発者にとって大きなビジネスチャンスをもたらしているといえます。

若年層を中心にアプリの利用率拡大が顕著であり、18-34歳における月間利用回数別アプリ数は前年度と比較した場合に4.5個増加していることが分かりました。

では、具体的にどのジャンルのアプリが利用されているのかという点です。以前は、1ジャンルにつき特定のアプリのみが利用される傾向にありました。しかし、市場におけるアプリ数が増えたことも起因し、ユーザーにとってアプリの選択肢が増えたことでその傾向に変化がありました。

18-34歳において、エンターテイメントカテゴリーでの増加が最も多く、TikTokの利用拡大や様々な動画配信サービス、漫画やゲームアプリの利用者の増加が影響していると予測できます。ECやファイナンスにおいては、新しいフリマアプリやペイメントアプリが大きく利用者数を伸ばしているようです。

ここでお伝えしたいことは、既に成熟しているジャンルであっても消費者心理を踏まえたアプリを生み出し、消費者に選ばれる仕組みをつくることができれば、ユーザーに利用してもらえるチャンスが大いにあるということです。

アプリマーケティングの目的・メリット・効果は?

目的

・インストールした後にユーザーに実際アプリを使ってもらうこと
・アプリのアクティブユーザーを増やし、集客・売上につなげること

どんなメリットがあるの?

・自社だけのメッセージを独占的に顧客に届けることができる
・リアルタイムで独占的なメッセージを送ることができる
・DMやメルマガなどに対して開封率が高いプッシュ通知をすることができる

どんな効果が期待できるの?

・顧客属性、購買行動の把握を行うことができるので、最適な販促に繋がる。
・定期的なセールやキャンペーンなどの情報配信による顧客育成が可能。
・クーポンやプレスリリース配信を行うことで来店のきっかけになる。

アプリマーケティングを成功させるために抑えておきたいKPIとは?

KPI(重要業績評価指標)とは、目標を達成する上で、その達成度合いを計測・監視するための定量的な指標です。Webマーケティング領域において、KPIはプロジェクトや施策における成果を計測する重要指標となります。

無論、アプリによって設定するKPIは異なりますが、ここでは、最低限抑えて頂きたい主要KPIを5つご紹介します。

インストール数

アプリをストアからインストールした数です。
一般的には新規ユーザーのインストールを意味し、新たなユーザーをどれだけ獲得できているのかを確認する指標です。アプリの効果測定を行うために一番重要で基本ともなる指標といえるでしょう。ユーザーがアプリをどれくらい継続的に利用してくれているのかといった数字の把握にも繋がります。

アクティブユーザー数

アクティブユーザーとは、ある期間内にアプリを起動したユーザーを指します。
アプリ内のアクティブユーザー数を計測することで、マーケティングキャンペーンの施策に役立てることができます。所持ユーザー数とアクティブユーザー数を比べることで、アプリを端末にインストールしているが、どのくらい実際に利用されているのか、アプリの利用率が見えてきます。

ストアでの評価値

ストアでの評価値とは、アプリストア上で、該当のアプリを利用しているユーザーが評価した星やレビューコメントなどを指します。
ユーザーがアプリをインストールする時に参考にする情報の1つにストア上での評価値が挙げられます。裏を返せば、アプリストア上の評価が高ければば高いほどインストールしてもらえる可能性も増すのです。

CPI

Cost Per Install(CPI)とは、アプリ事業の成否を測る指標のひとつで、App StoreやGoogle Playストアからインストールしたときの1回当たりの広告コストのことを指します。

計算式は下記の通りです。
「アプリPR用の広告費 ÷ インストール回数」

もしインストール回数が想定を上回ったとしても、コストが膨らんでしまってはそのアプリ事業は成功したとは言えないですよね。定期的にアプリのPRコストを意識しながらPDCAを回すことが求められます。

ROAS

ROASとはReturn On Advertising Spendの略称で、広告に投資した費用に対しどれだけの「売上」が得られたかを測る指標です。そのアプリの広告コストに対して、どれだけ売上が得られたかを知ることができます。

計算式は下記の通りです。
「広告で獲得した売上 ÷ 広告費×100(%)」

先に紹介したCPIにおいては、インストールまでしか追えません。しかし、ROASではインストールしたユーザーがその後売上に結びついたかどうかまで把握できる点が大きな違いです。

ROASは高ければ高いほど広告の費用対効果が高いといえます。

また、ROASを用いることによってそのアプリの費用対効果の把握ができ、効率的な広告戦略を練ることが出来ます。あくまでもROASは、売上高ベースの指標になりますので、利益が出ているのかどうかを判断するためには、損益分岐点を1つの目安とすると良いでしょう。

アプリの利用率を高める施策とは?

Webサイト・ランディングページの準備

企業のブランドアプリの場合は、ウェブサイト全面を活用しプロモーションを行うことおすすめします。なぜならば、企業の公式サイトは、ユーザーにとって信頼性が高いため、アプリをダウンロード数を効果的に増やしやすいと考えられるからです。

一方で検索結果や広告などを経由してユーザーが最初にアクセスするランディングページは、SEO対策を講じて新規ユーザーを呼び込むことができる費用対効果の高い手法です。

snsでの発信

今やオンライン上でのPR手法において影響力は言うまでもないですが、snsの発信が欠かせません。先にご紹介したWebサイトの準備をしても、前提条件として自社の存在をユーザーに知ってもらえてなければサイトにアクセスして頂けません。snsを使うとユーザーによる拡散効果が期待できます。

具体的な方法としては、有料広告とオーガニック検索の2つがあります。有料広告の場合ですと、幅広いオーディエンスが利用しており、セグメントごとの管理ができる「Facebook」や「Instagram」が効果的なプラットフォームであるといえます。

オーガニック検索の場合は、「Facebook」「Instagram」「Twitter」のアカウントを作成し、プロフィールなどのsnsでアプリを紹介するコンテンツを用意しておけば、オーガニック検索経由で訪れた人々に自然な流れでプロモーション行うことができます。

ASO対策(アプリストア最適化)

ASO(アプリストア最適化)とは、アプリにおけるSEOのイメージで、自社アプリをアプリストアの検索結果の上位に表示させることを指します。

目的は、アプリストアにおけるアプリの認知度の向上を図ることです。供給過多となっているアプリマーケットにおいて、ユーザーに自社アプリを見つけてもらうためには、ASOは必須です。

インフルエンサーの活用

インフルエンサーとは、主にsnsでの情報発信によって世間に対して大きな影響を与える人物を指します。「ユーチューバー」や「インスタグラマー」など、snsでのフォロワー(ファン)が比較的多い人たちをイメージしていただければと思います。

その名の通り、インフルエンサーの影響力を利用して新規ユーザーにリーチし、アプリをPRする手法です。自社のアプリにマッチしたインフルエンサーにアプリ情報の告知を依頼することで、ダウンロード数の増加に繋げることができます。

web広告出稿

Web広告には、リスティング広告やバナー広告、テキスト広告などさまざまな種類があり、多くの企業で使われています。Web広告を利用するメリットは、ターゲットにするセグメントに合わせて広告クリエイティブを出し分けたり、アプローチの方法を変えたりできることです。効果検証を行うことが可能です。

ASA(Apple Store内の検索連動型広告)

App Store内で使える有料広告のことを指します。

検索されたキーワードに対して、設定された広告が検索結果の上部に表示されます。アプリ界のリスティング広告とも言われています。他の検索メディアと異なり1つだけしか広告表示されないのが特徴です。表示されればクリックされる確率は高く、一般名詞でもクリック率10%から20%を見込めます。

その効果は、公式サイトによるとApp Store の検索後にアプリがダウンロードされる割合は65%と言われており、是非試すべき施策であるといえます。

アプリマーケティングの成功事例3選!

アプリマーケティングの必要性や取り組み方の理解が進んだところで、実際にアプリを活用したマーケティングの成功事例を見てみましょう。一括りにアプリマーケティングと言っても、その戦略はさまざまです。

次に紹介する3社は、アプリマーケティングで成果をあげている企業です。

日本マクドナルド株式会社


マクドナルドのアプリ「マクドナルド」は、フラー株式会社が発表した2019年のApp of the year(アプリ オブ・ザ・イヤー 最優秀賞)を受賞しました。

期間中何度も利用できるクーポンの配信や最寄り店舗の検索などの機能を実装し、利用者数を大きく伸ばしたことが受賞の要因です。

また、2020年からアプリでの事前注文とキャッシュレス決済ができる「モバイルオーダー」機能は、来店する前に自宅でゆっくりとメニューを選ぶことが可能であるため、店頭では注文の列に並ばずスピーディーに商品を受け取れます。「密回避」ができ、コロナ禍におけるモバイルオーダーの戦略は見事に功を奏し、利用率の拡大につながっています。

株式会社あきんどスシロー


スシローの公式サイトに記載のとおり、累計ダウンロード数2000万を突破と年々アプリ会員数を伸ばしています。

スシローが抱えていた課題であった「混雑と待ち時間の長さに対するユーザーの不満」に対し、アプリを活用することで事前に予約ができたり、待ち時間が確認できたりする機能を備えるなど、アプリの機能をフル活用してユーザビリティ向上につなげています。

アプリで予約をした際には、予約時間近くにプッシュ通知でお知らせするという機能も搭載されています。また、アプリ予約機能は、実はユーザー側だけではなく企業側にメリットがあります。

何かといいますと、ユーザー属性が把握できる点です。予約フローの中でユーザー登録が事前に必要であるため、その際に顧客情報を取得でき、企業側がその行動データや顧客属性に沿った詳しい分析できるのです。

株式会社ユニクロ


ユニクロは、ECのミカタによると同社はファストファッション業界におけるアプリ利用率トップを誇っています。
アプリインストール時に店舗で利用できる割引クーポンでダウンロードを促し、セール情報をプッシュ通知で知らせることで来店を促進しています。

同社は、お得さなどのメリット提供のほかに、このコロナ禍で実店舗での買い物を効率的に済ませたいニーズに対して、アプリで在庫を確認できるメリットを提供することで、評価されていることがわかりました。オンラインとオフラインの垣根を超えたマーケティング(OMO)をいち早く取りいれたことも成功要因のポイントであると言えます。

ここでご紹介した企業は、業界シェアが高い企業ですので、一定数の知名度があったり、マーケティング戦略における知見を十分に備えているケースが少なくありません。

だからといって、大手でなければアプリマーケティングを行うことができないわけではありません。むしろ、自社のリソース・コストにあった施策の選択が肝心と言えます。

まとめ

いかがでしたでしょうか。
アプリマーケティングは、顧客のロイヤルティを向上させることができるマーケティング手法の1つです。

さまざまなアプリが氾濫する今日、自社アプリをインストールしてもらうのは業界に関わらず至難の業です。
とはいえ、スマホの普及に伴い、アプリも私たち一人ひとりの生活に欠かせないものになった今、ビジネスとは切り離せないものとなっています。また、顧客との接点を途絶えさせないうえでも、アプリマーケティングは極めて有効な手段であり、まだ実践されていない方は是非とも行って頂きたい施策です。

本記事ではいくつかの施策をご紹介しましたが、長期的な視点で考えたときに、web広告やインフルエンサーの活用は広告費がかかることから、アプリマーケティングを初めてされる方には特におすすめしません。

まずは広告費をかけずダウンロード伸ばすのであれば、アプリストア内の検索結果に自社のアプリを表示させる「ASO」が最適です。弊社では、ASOのプロ集団が在籍しており、これまでに国内最大級1,100アプリの実績とその経験から得たノウハウを駆使し、企業様の課題解決に努めています。お気軽にご相談いただければと思います。

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    この記事を書いた人
    G-KIT編集長
    アプリマーケティングのみならず、総合デジタルマーケティング及び、コンテンツクリエイティブを自慢とするG-KITのメディア編集長。Webメディア業界に約8年間従事し、マネジメント・販売管理やマーケティングなど、数々の業務に携わる。YouTubeチャンネル支援や採用メディア支援などを駆使し真剣にクライアントの課題に取り組んでいる。趣味はゲームとウイスキーを嗜むこと。

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