【初心者向け】アプリストアとは?急速に伸びるアプリ市場を徹底解説

2022年1月28日

​​スマートフォンの浸透とともにアプリは日常生活に欠かせない存在となりました。アプリ市場においては、2021年3月1日にヤフーとLINEが経営統合したことで、アプリのスーパーアプリ化の加速に注目が集まっています。

こうしたアプリ市場が急速に伸びている背景もあり、アプリの活用を検討されるビジネスパーソンは増えているのではないでしょうか。

そこで、本記事では、スマホアプリ市場について理解を深めていただくために、市場の動向、アプリ施策、解析ツールまで幅広く情報をお伝えします。

「アプリストア」とは?

​​
「アプリストア」とは、ユーザがコンピュータ向けプログラムや(主にモバイル端末向けの)アプリを閲覧、ダウンロード、購入するサイトのことを指します。アプリの配信サイトを指す場合、一般的に「アプリストア」という呼称が用いられています。例を挙げるとすれば、アップル社のApp Store(アップストア)、グーグル社のgoogleplay(グーグルプレイ)などが有名ですね。

今更聞けない!App Storeとgoogleplayとは?その違いは?

App Store


App Store(アップストア)は、Apple社が運営する、 iphone/iPod touch/iPad 向けのアプリケーションのオンラインサービスです。

余談になりますが、本記事でご紹介している「App Store」は、iOS向けのもので、macOS(※1)向けアプリケーションのダウンロードサービス「Mac App Store(マック アップ ストア)」とは別です。
※1 mac OS:アメリカ・アップル社のパソコンMacintosh(マッキントッシュ)用のOS(オペレーティングシステムのこと

googleplay


googleplayとは、Google社がandroid(アンドロイド)を搭載したスマートフォンやタブレット向けに運営する、ソフトウェアやコンテンツの配信・販売サービスです。
URL:https://play.google.com/store?hl=ja&gl=US

両者の違いは?

App Storeとgoogleplayの機能はとても似ています。そのため、アプリストアに流入したユーザーの目的も同じで、「自分が気に入ったアプリをインストールすること」です。

しかし、大きな違いとしてユーザー基盤が挙げられます。総じてgoogleplayのほうがApp Storeより人気が高く、特に新興市場ではその傾向が顕著です。対するApp Storeは、ユーザー1人あたりの収益がgoogleplayより高い傾向にあります。

十分な規模のユーザー基盤を構築するには両方のストアに積極的に関わることが必要になります。

今なお拡大傾向?!アプリストア市場の現状と今後を解説

今やアプリストアはアプリで溢れていますが、その市場規模は一体どのくらいなのでしょうか。アプリ関連の調査会社Sensor Towerの調査結果を参考に見ていきましょう。

2020年は、新型コロナウイルスの影響により世界的にステイホームが拡大したことで、アプリの売上高が増加したとされています。世界全体のアプリストア(App Storeとgoogleplayの合計)での消費額が、2020年の1,110億ドル(約11兆6,800億円)から、2025年には2,700億ドル(約28兆5,200億円)へ約2.4倍になり、5年間の年平均成長率は19.5%になるとの予測を発表したとことです。

AppleのApp Storeの売上高は、2020年の720億ドル(約7兆5,800億円)から2025年の1,850億ドル(19兆4,700億円)へと約2.6倍規模に成長すると予測されています。一方、googleplayの売上高も、2020年の390億ドル(4兆1,000億円)から2025年には850億ドル(約8兆9,500億円)へ、約2.2倍になると見込まれています。

次に新規ダウンロード数についてです。2020年のアプリ新規ダウンロード数は、対前年比24%増の1,430億ダウンロードで、今後もアプリダウンロード数は順調に伸び続けると予測しており、2025年のダウンロード数は2,300億ダウンロードへと1.6倍となり、年平均成長率は10%の2ケタ成長になると予測しています。
また、OS別ではAndroid市場が最大のセグメントであり、用途別ではゲーム市場が最大のシェアを占めています。地域別ではアジア太平洋諸国が市場の牽引役になると期待されています。

アプリストア内におけるユーザーの動向把握

それでは、ここからはアプリストアを利用するユーザーの動向を中心に見ていきましょう。

そもそも、アプリインストール数を増やしたいと考えている担当者であれば、「アプリストアにおいてユーザーはどんなキーワードを検索しているのか」と考えたことはありませんか。

事実、iOSでは47%、Androidでは53%のユーザーが検索機能を利用してアプリを探すと答えていました。App StoreにおけるDLの65%は検索機能経由なのです。

また、2017年3月に「TUNE」のJohn Koetsier氏がアプリストアで検索されるキーワードのトップ500について調査を行いました。その調査結果によると、検索時に入力されるキーワードの90%が企業名だったそうです。

つまり、多くのユーザーはインストール前に既にそのアプリに関する情報を把握しており、その次のアクションとして、記憶していたキーワードで検索をしているということになります。

ちなみに、企業名以外で検索されるキーワードは「ゲーム」「VPN」「無料ゲーム」「画像加工」「音楽」「天気」などといった自身が必要としているジャンルや機能に関するキーワードで検索しているようです。

業種業界問わず、アプリが膨大に存在する中で、自社アプリをユーザーの目に留めてもらうのは至難の技といえますね。

ユーザーの行動を踏まえたアプリストアにおける施策とは?

次は具体的に、上記でお伝えしたユーザーの動向を踏まえた上で、「ユーザーに自社のアプリを見つけてもらうためにはどうしたら良いのか」を解決する最適な施策を3つご紹介します。

ASO(App Store Optimization)

まず、1つ目は ASO(App Store Optimization)対策です。SEO対策のアプリストア版と考えれば、イメージしていただければと思います。無数に存在するインターネットのサイトと同様に、アプリの数も膨大です。

そんな数多く存在するアプリの中からユーザーにアプリストアを通じて自社のアプリを見つけてもらうためには、アプリストア内で見つけられやすくする仕組みづくりをおこなうことが必要不可欠であり、インストール数や売上の向上につながります。ASOはストア内で自社アプリをアピールするためのベースとも言えます。

ただここで勘違いしてほしくないことが1点あります。ASO対策は、ASOではランキング上位を狙うことが目的ではなく、あくまでも詳細ページなどを最適化することで「インストール数を最大化させること」を目的としている点です。

ユーザーは、特定の目的のためにアプリを探しており、そのアプリに関連したキーワードで検索することが多いのです。だからこそ、ASO対策を行い、検索結果上位に表示させることができれば、インプレッション率も上がるとともに、ダウンロードされる可能性を高めることができると言われています。

具体的にチェックすべき点をいくつか・・・
・タイトル(アプリだけでなく企業名も含めるのか?等)
・キーワード(検索ボリューム、アプリの特徴を表したキーワードの選定)
・ 紹介文(アプリの特徴をユーザーにわかりやすく伝えることができているか?)
・スクリーンショットや動画 (ユーザーに一目で理解してもらえるか?静止画のみで良いか?)
・レビュー対策(大半の人はダウンロード前にレビュー評価を確認するからこそ!)
などが挙げられます。詳しい内容については、別記事「ASO アプリ」をご覧ください。

ASA(Apple Search Ads)


Apple Store内の検索連動型広告のことです。

検索されたキーワードに対して、設定された広告が検索結果の上部に表示されます。Google や Yahoo! の検索連動型広告とは異なり、検索結果には1つだけしか広告表示されないのが特徴です。掲載される順番は、広告枠が優先されるので、オーガニック検索1位のアプリよりも、さらに上位に表示させることが可能となっています。

課金方式となっており、「Basic」と「Advanced」の2つのプランがあります。
・「Basic』:インストール課金方式
・「Advanced」:タップ課金方式

ASAでは、比較的自由にターゲットを設定することができますので、効果的なプロモーションを打つことができると言えます。

また、ASA はキーワードやマッチタイプなどの人間の手が入る部分が多いので、成果が運用する担当者のレベルに左右されやすい傾向があります。逆にいえば、「アプリの質≒成果」ではなく「アプリの質x運用力=成果」になるため、業界最大手のアプリじゃなくても着実に成果をあげることができるのです。

ちなみに、日本のスマホユーザーは iOS 端末を半数以上使用しています。日本国内市場を軸にアプリを運営している企業にとって、ASAはおすすめの媒体ではないでしょうか。

引用:モバイルオペレーティングシステムの市場シェア日本

GAC(Googleアプリキャンペーン)

ASAと並ぶ存在にあるのが、GAC(Googleアプリキャンペーン)です。検索結果や googleplayの上位に掲載できる検索連動型のアプリインストールを促す広告のことです。

さまざまな広告枠に広告を配信できることが特徴です。配信に活用するGoogleディスプレイネットワークはインターネットユーザーの9割にリーチできると言われるほど配信面が豊富であり、アプリインストール広告を検討している方にはとても強力な配信手法の1つです。

配信できる広告枠は下記が挙げられます。
・Google検索の検索結果画面
・googleplay Store 
・YouTube
・Googleが保有するネットワーク(アプリ面・ディスプレイ面)

これらの広告枠を中心に、Googleが学習し選定されたユーザーに向けて自動的に広告が配信がされますので、まだ経験が浅い担当者にとってはASAよりも比較的に始めやすいです。

ここまでご紹介すると、「ASAとGACどっちが良いか、その違いは?」と思われるかもしれませんので、簡単にASAとGACを比較表にまとめて見ました。

相対評価になりますが、参考までにご参照ください。

ASA(Apple Search Ads) GAC(Googleアプリキャンペーン)
配信面 少ない
(App Store の検索結果のみ)
多い
(Play ストアの検索結果や関連サイト)
ターゲットユーザー 地域・年齢・性別・顧客タイプ
設定可能
主に地域と言語で設定
インストール率 高い
(アプリを探しているユーザーに視認されやすいため)
ASAと比較すると低い
(googleplay 以外にも配信されるため、アプリを探していないユーザーにも配信されるため)
検索順位 1位のみ 1位もしくは2位

ダウンロードしてもらった後が大事!アプリストア解析ツールをご紹介

アプリをダウンロードしてもらったらそれで終わりではありません。さまざまなアプリが乱立して競合が増えている市場において、ダウンロードはその入口に過ぎないのです。といいますのも、継続利用を促すのもハードルが高いため、日常的な改善が欠かせません。

その1つの根拠としてAppsFlyer Japan株式会社が2020年におけるモバイルアプリのアンインストールに関するレポートが挙げられます。調査結果によると、「世界の50%以上のアプリが30日以内にアンインストールされている」ということが分かりました。

加えて、ユーザーを掴む最も重要なタイミングは、インストール後「24時間」にかかっており、カテゴリー別では、ゲームアプリが最も高いアンインストール率を記録しているとのことです。

こういった背景を踏まえて必要となってくるのがアプリ解析ツールです。ここからは、アプリ解析ツールを紹介します。

アプリの解析ツールとは?

自社の開発・提供するモバイルアプリにおいて、どんな属性・性別・年齢のユーザーがアプリを使用しているかや、アプリ内でユーザーがどんな行動をしているかなどを可視化して分析するツールです。

アプリ解析ツールの主要機能一覧

機能 解説
OSベースのトラッキング アプリが実行されているモバイルOSの種類やバージョン、あるいはデバイスやキャリアなどにもとづいてアプリのパフォーマンスを評価することが可能。
アクセス分析 アクティブユーザー数や、イベントごとの実行回数などを計測し、集計。
セッション分析 アプリの利用回数/時間、実行したアクティビティーの種類などの基本情報を把握・分析可能。
セグメント分析 アプリを実行しているOSやバージョン、日時などに応じてユーザーを分類。
ロケーション分析 ユーザーがどこでアプリケーションにアクセスしているかなど地理情報を把握可能。
日付のフィルタリング クラッシュ修正前後のユーザーの変化まで追って分析データに反映することが可能。
オーディエンス分析 ユーザーの会員種別ごとの行動や利用状況の違いなどを分析して、把握可能。

おすすめのアプリ解析ツール3選!

App Ape (フラー株式会社)


ゲームアプリの課金率分析機能を搭載した解析ツールで、無料ユーザーから有料ユーザーへ移行する有料転換率を高めたいゲームアプリ開発企業に適しています。競合分析から市場分析、自社分析まで幅広い機能を網羅しています。
URL:https://ja.appa.pe/

Adobe Analytics (アドビ株式会社)


あらゆるマーケティングチャネルにわたって、リアルタイムの解析・分析やきめ細かいセグメント化を実現する、業界最先端のソリューションです。モバイルアプリ分析を使うことで、モバイルアプリ施策の効果を可視化し、アプリの改善を実現できます。
URL:https://business.adobe.com/jp/products/analytics/adobe-analytics.html

AppsFlyer(AppsFlyer社)


世界有数の企業が利用している有料解析・分析ツールの1つです。複数のアプリもひとつのプラットフォームで管理でき、facebook や twitter とも連携し、ソーシャルキャンペーンも簡単に設定できます。
URL:https://www.appsflyer.com/jp/

解析ツールで様々なデータを洗い出して整理することで、アプリに適したターゲット層や、アプリを削除したユーザーについて理解できるとともに、改善に向けた戦略・施策に繋がります。

本記事に掲載の解析ツールはほんの一部に過ぎませんので、その他のサイトも参考に自社にぴったりの良質なアプリ解析ツールを見つけていただくことをおすすめします。

まとめ

いかがでしたでしょうか。本記事では、「アプリストア」の概要から、アプリ市場を二分している「App Store」と「googleplay」を切り口として、アプリ市場を踏まえた施策・解析ツールまでご紹介してきました。

繰り返しになりますが、アプリ市場は国内外問わず、これからますます競争が激化していくと言われています。適切なASO対策やアプリ広告運用しながら解析を行い、売上の最大化を実現へ繋げましょう。

本記事で紹介したASOは、非常に効果の高いマーケティング手法です。ただし、アプリストア検索アルゴリズムは数ヶ月ごとに変更されるので、ストアランキング上昇による自然流入増を目指す場合、継続的に改善を施すことが重要です。

弊社は、ASOのプロ集団としてこれまでに1,100件以上の実績とマーケ担当者が信頼できるASO会社として高い評価を頂いております。

また、ASO知見を活かし、ASA(Apple Search Ads )・GAC(Googleアプリキャンペーン)の運用も行っております。自分だけの配信では不安な方、はじめてのアプリ運用をされる方はお気軽にご相談ください。

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ASO(アプリストアの最適化)を軸にデジタル・プロモーションを支援。
設立5年で1,000社を超える実績を築いたG-KIT。案件の6割が海外で語学にも強い!
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    この記事を書いた人
    G-KIT編集長
    アプリマーケティングのみならず、総合デジタルマーケティング及び、コンテンツクリエイティブを自慢とするG-KITのメディア編集長。Webメディア業界に約8年間従事し、マネジメント・販売管理やマーケティングなど、数々の業務に携わる。YouTubeチャンネル支援や採用メディア支援などを駆使し真剣にクライアントの課題に取り組んでいる。趣味はゲームとウイスキーを嗜むこと。

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